資格制度の厳格化
違反業者の代表者年齢は貸金業者登録時の年齢が20代から30代前半の若い年齢層が半数以上で、高等学校卒業あるいは中退者が複数の職の経験を経て、貸金業を始めている。
比較的若い年齢の代表者は当初から違法な貸付け行為をもくろんで登録し、「金儲けができる」と安易な考えで開業、そして経営に行き詰る。悪質な業者は行政処分を受けて撤退するが、また新たな違法貸付けを行う業者が参入するという状態が繰り返されてきた。
旧貸金業務取扱主任者は研修制度による資格取得であり、2003年8月の貸金業規制に関する改正法に基づき、貸金業務取扱主任者を1名選任することとなった。2006年12月の改正法(3条施工)では国家資格としての資格試験が開始され、2010年6月(4条施工)には「資格試験に合格し登録を完了した貸金業務取扱主任者を法令で定める人数を営業所又は事務所毎に設置しなければならない」とした。
このように指導監督上の課題として貸金業務取扱主任者資格をより厳格化したことで、十分な法令知識を持たない者の貸金業への安易な参入を許さないものとした。
【2010年10月15日】